ソフィーの選択(1982年 アメリカ)
個人的総合評価:★★★☆☆
~あらすじ~
南部の田舎に住む青年・スティンゴは、作家になることを夢見て、終戦後の1947年に、ニューヨークのブルックリンに移り住みます。安アパートの1階を借り、入居した初日、ドアノブには2階の住人であるネイサン、そしてソフィーからの夕食会への誘いのメッセージと詩集が挟まれていました。
スティンゴが部屋にいると、ドアの向こうから女性の泣き声、男性の怒鳴り声が聞こえてきました。驚いてドアを開けると、階段でネイサンがソフィーを罵倒し、ソフィーは泣き崩れていたのです。ネイサンは、その光景を見ていたスティンゴにも因縁をつけ、どこか行ってしまいました。
その後ソフィーは、夕食会が開けなかったお詫びに、スティンゴに夕食を作って運びにきてくれました。そこでスティンゴは、ソフィーの腕に刻まれた強制収容所の刻印を目にしました。
スティンゴは夕食を済ませたあと、食器を返しに2階へ運びますが、そこには、ネイサンとソフィーが仲直りしている様子がありました。さらにスティンゴは、ネイサンがソフィーの体に顔をうずめ、「僕たちは死ぬんだ」と囁いているところを目撃してしまいます。
次の日、スティンゴはネイサン、ソフィーと遊びに出かけることとなり、その日から、スティンゴにはどこか影のある2人への友情が芽生えていきました。それから、だ段々とネイサン、そしてソフィーが抱える過去、真実を知ることになるのでした。
複雑になりながらも進んでいく展開に、終始目が離せない映画でした。
前情報では、「鬱映画」などでよく上がる作品だったので、そんなに後味悪い映画なのか、と思いながら鑑賞しましたが、個人的にはそんなことはないかな。
ソフィーの抱える闇の深さは、きっと計り知れないでしょう。壮絶すぎる。
これまでの彼女で起きた出来事を見ると、感想としては、どちらかというとハッピーエンド、彼女は解放されたんだ!、というような、そんな印象を持ちました。
あと、メリル・ストリープの演技が凄まじい。
本当にこの女優さんはすごい演技力ですよね。怖いくらい。
ドイツ語のセリフも、流暢に喋られてて。。。
あの選択のシーンなんて、目をそむけたくなるくらい見ていて辛くなるような、そんな演技を魅せてくれますよね。
印象に残ったところはたくさんありましたが、特に印象に残ったのは、2点。
・ラストでスティンゴが言った「彼らはこの地上で虐殺され裏切られ殉教者となった子供の一部にすぎない」という台詞
このセリフを言ったときに、ソフィーはもちろんなんですけど、ネイサンへも、なんか不憫を思ってしまったんですよね。
なぜ精神病になっちゃったのか、とか、映画内ではあまり語られてはいないのですが、きっと何かしらのきっかけで、道を踏み外し、色々と辛い思いを味わってきたんだな・・・と。
・あの有名な「選択」のシーンで、子供が泣き叫びながら焼却炉へと運ばれていく場面
ここは、本当に辛いですよね・・・。なんといえばいいのか。
あの叫び声は、観終わった今でも離れません。強烈すぎる。
あの連れていかれる子供と、子が連れていかれるのを見ることしかできないソフィーのあの目・・・・・辛すぎる。心臓をえぐり取られるような感覚。
・戦争が絡んだの映画を観たい
・ホロコーストに興味がある
・気軽に、というよりかはじっくりと映画を観たい
という方におススメの作品となっております。
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